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有本健司 パラレル 

2018年6月24日〜8月11日

個展のコンセプト

Parallel(パラレル)には平行と並行という意味がある。 まじわらずに進むもの、お互いを感じながら並走し進むもの。

グローバルに均質化される人間の世界で、その影響を受けながら独自に進むものがある。

その交わりや同時性を考えることは 忘れられ、見向きもされない並行と平行するものを表すこと になる。

例えば鹿は一部の場所では神の使いとして大切にもてなされるが、一歩外にでると、ただの野生

動物となり農作物を荒らす害獣となる。日本で数を増やし続ける鹿は、人間が決めた包括的なルー ルの上で同じ命をパラレルなものにしている。

自らが置かれたニュータウン、過疎地、森、野生動物、ソーラーパネル、インターネット、ミレ ニアル世代、さまざまな環境から繰り返されるグローバルとパラレルの濃淡をさぐる。

アーティスト・ステートメント

自然と人間の関係を探っている 日本が好景気だった時代に作られた、山の上の新しい街に育った。見るもの感じるものは、土地 に関係なくどこにでも流通しているものだった。土地を意識し始めたのは、大学で建築を学んだ 時からだ。地理学的な側面や歴史文化、自然信仰などを調べた。育った土地を理解しようと思っ た事が制作活動の始まりだ。

三重県と京都府の県境にアトリエがある。 周囲を山に囲まれていて、人もあまり住んでいなくて、自然と人間の生活圏の間と言った感じだ。

ネットやSNS、テレビで情報が溢れる現代でも、現地では知られているが、他の地域では知られ ていないことある。鹿やキツネ、兎、猪やアライグマなどが顔を覗かせる。野生動物は必死に限 られた食べ物を求め生存競争をしている。中には、害獣とよばれ農作物を荒らし、毛嫌いされる ものもいる。 山での生存競争の最中、街は明るく賑わい、テレビは戦争を伝え、ネットはどんどんタイムライ ンが流れていく。

作品には幾つものレイヤーがある。 社会は沢山の層が複雑に積層され、一つの社会となっている。一つ一つの層に営みがある。この 土地で見られること、他で得た断片的な情報を照らし合わせ、制作や実験を行うことは新たなレ イヤーを作っていると言える。 自然と人間の振る舞いを表現する事は現代においてとても重要だと考える。

 
facefacefac
In Confusion
Same As Usual
Action and Reaction
Draining Blood
Age of Food Shortage
The Life That Was Forced to a Condition I
The Life That Was Forced to a Condition II
Inside or Outside
 
kenji arimoto artist

1991年三重県名張市に生まれた。正確には大阪の病院で生まれたので14歳ぐらいまでは大阪生まれと言い張り、名張出身を受け入れるのに時間がかかった。バブル経済時に山を削って作られたニュータウンに実家はある、どこへ行くにも山を降りなければならない、途中には巨大なポプラのが植えられツツジが四角く切り取られていた。小さな頃、家にいるのが好きだった。テレビばかり見ては、たまに玄関先でバットを振った。年代別のアニメや歌、スポーツ名シーンのランキング番組が多い時代だった。ドキュメンタリー番組、ワイドショーもよく見た。

 

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